自然素材への関心が高まるなか、住み慣れたマンションのリノベーションで漆喰壁をご検討されている方も多いのではないでしょうか?
昔から家屋の壁材などとして多用されてきた漆喰は、味わいのある風合いのみならず、人や環境に優しい特徴があることから、最近とくに注目を集めています。
そこで今回はマンションの室内を漆喰壁にリノベーションしたいとお考えの方に向け、漆喰壁の特徴やメリット・デメリットをまとめてご紹介します。
「漆喰の風合いが好き」「漆喰壁で上質感のある家にしたい」という方は、愛着を増すマンションのリノベーション計画にぜひ役立ててみてくださいね。
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弊社へのお問い合わせはこちらリノベーションで注目される自然素材・漆喰壁の特徴とは?
漆喰壁というと昔ながらの日本家屋や城壁のイメージが強いと思いますが、実際にはどんな特徴があるのでしょうか?
マンションのリノベーションに取り入れる前に、まずは漆喰壁の大まかな特徴を確認しておきましょう。
特徴1.漆喰壁の主な素材はサンゴ礁
漆喰とは、消石灰(水酸化カルシウム)に糊や繊維質の植物であるスサなどを加えて作る塗り壁材です。
漆喰の主な素材である消石灰は、もともと貝殻やサンゴ、有孔虫など海の生物が堆積したサンゴ礁から作られる自然素材です。
ともすると漆喰壁は日本独自の壁材と思われがちですが、実は5千年前のエジプトでピラミッドの壁に使われたことが起源とされています。
日本に漆喰壁の加工技術が渡ったのは約1,300年前で、その後に城などの建築に取り入れられるようになりました。
輝くような白さから白鷺城とも呼ばれる兵庫県の姫路城も、漆喰壁が特徴的な建築物として有名ですよね。
マンションのリノベーションに漆喰壁を希望される方のなかには、そうした昔ながらの質感や風合いに魅力を感じている方も少なくないでしょう。
特徴2.漆喰壁は昔ながらの左官塗り壁材
漆喰壁は粒子が細かく、光沢があるのが大きな特徴の1つです。
ただし、そうした美しい仕上がりには、熟練した左官職人の技術が不可欠です。
左官職人の力加減によって表情が変わるのも、漆喰壁だからこその魅力といえるでしょう。
この特徴は、誰が施工しても均一に仕上がる壁紙との大きな違いでもあります。
特徴3.シックハウス症候群対策に有効
上記のような歴史があり古くから親しまれている漆喰壁ですが、とくに最近注目されている特徴としてシックハウス症候群対策があります。
シックハウス症候群とは、新築やリノベーションで使用した建材から放出される化学物質、ホルムアルデヒドが原因となって現れる頭痛や喉の痛みなどの症状を指します。
漆喰壁は自然素材のためシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを放出せず、さらに部屋に漂うホルムアルデヒドを吸着・分解する効果もあります。
リノベーションで注目される自然素材・漆喰壁のメリット
上記のような特徴があり、とても魅力的な漆喰壁ですが、知っておくべきメリットはまだまだあります。
ここでは漆喰壁の具体的なメリットを4つピックアップしてご紹介します。
自然素材・漆喰壁のメリット1.優れた耐久性・耐火性
漆喰壁は耐久性に優れており、長年、美しい状態を維持することができます。
また漆喰壁は耐火性も高く、建築基準法で不燃材料として認められています。
さらに万一、火災が起こってしまったとしても有害なガスなどを発生する心配もないので、自然環境に配慮したこれからのリノベーションにおすすめの素材といえるでしょう。
自然素材・漆喰壁のメリット2.メンテナンスが簡単
経年劣化による貼り替えが必要な壁紙などに比べると、漆喰壁はメンテナンスの手間は格段に少ないのも高ポイントです。
ホコリが付着しにくい性質があるため汚れにくいことに加え、ちょっとした汚れなら消しゴムやヤスリを掛けることで簡単に消すこともできます。
また、壁面がはがれたり汚れがひどい場合でも、表面に漆喰を塗ることで元の状態に戻せる漆喰壁は、愛着あるマンションのリノベーションにぴったりですよね。
自然素材・漆喰壁のメリット3.調湿機能がある
漆喰壁は多孔質であることから呼吸する素材といわれ、調湿機能をもっています。
そのため、夏は湿気を吸収してジメジメした空気をカラッと快適に、冬は外気温との温度差による結露の発生を予防するなど、快適な暮らしに貢献します。
自然素材・漆喰壁のメリット4.抗菌・消臭作用がある
サンゴ礁由来の自然素材である漆喰壁は、強アルカリ性であるためカビや細菌の発生を防ぐ抗菌作用があります。
カビや細菌がシックハウス症候群の原因になることもあるため、この特徴はマンションに安心感をもたらすポイントとなりますよね。
また、強アルカリ性であることと、目に見えない細かな穴が無数に空いていることの組み合わせによって、消臭効果も期待できます。
タバコのニオイやペット臭が気になるご家庭なら、リノベーションで漆喰壁にするメリットはより大きいといえるでしょう。
リノベーションで注目される自然素材・漆喰壁のデメリット
多くのメリットがある漆喰壁ですが、注意するべきデメリットもあるので確認しておきましょう。
自然素材・漆喰壁のデメリット1.施工が難しく費用が高め
漆喰壁の施工は、養生、下塗り、仕上げ塗りと段階的におこなわれ、壁紙を貼る場合より格段に難しくなります。
前述のとおり自然素材である漆喰壁は熟練した左官職人の腕が必須となり、手順も複雑になるため多くの手間と時間がかかるというわけです。
もちろん費用も壁紙の貼り替えより高額となり、さらに左官職人の技術によって仕上がりに差が出やすいのもデメリットの1つといえます。
自然素材・漆喰壁のデメリット2.ひび割れしやすい
漆喰壁は時間の経過とともに固くなり、大きな地震などの影響でひび割れする心配があります。
災害がなくても、前述のとおり繊維質の植物であるスサなどが含まれていて多孔質で呼吸する素材のため、自然にひび割れすることもあります。
自然にひび割れした場合は、見た目が悪くなるというデメリットはありますが、構造的な問題はありませんので、ご安心下さい。
自然素材・漆喰壁のデメリット3.汚れが目立つ
ちょっとした汚れであれば消しゴムやヤスリで落とせるというメリットを挙げましたが、コーヒーなど色の濃い液体が染み込んでしまった場合、シミになって目立ってしまうことがあります。
また、電気のスイッチまわりなど、頻繁に触れる部分は知らず知らずのうちに汚れが蓄積してしまうこともあるので、汚れがひどくならないようこまめにメンテナンスすることが必要です。
自然素材・漆喰壁のデメリット4.白い粉が落ちる
調湿機能がある漆喰壁はクローゼットの内壁にも最適と思いがちですが、施工直後には白い粉が落ちて衣服などに付着することがあるので要注意です。
そうした理由から、クローゼット内まで漆喰壁にするアイデアはあまりおすすめできません。
まとめ
今回はマンションのリノベーションをお考えの方に向け、自然素材である漆喰壁の特徴、主なメリット・デメリットをご紹介しました。
味わいのある質感に加え、シックハウス症候群対策や調湿機能も頼もしい漆喰壁は、自然環境に配慮した素材です。
ただし注意すべきポイントもあるので、リノベーションで漆喰壁を採用する場合は、そうした点もしっかり把握しておくことが大切でしょう。
住み慣れたマンションをさらに魅力的にしてくれる漆喰壁のリノベーション。
ひと味違うこだわりのお部屋を実現するなら、検討してみる価値はありそうですね。
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