近年、東京23区内のマンション価格は高騰しています。
ファミリー向けの分譲マンションでもっとも多く供給されているのは70㎡台の3LDKタイプの住戸ですが、2人暮らしの場合はもう少し狭くても快適に暮らすことができそうです。
今回は、2人世帯の方が購入するのにおすすめの広さについて解説します。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら40㎡の部屋での2人暮らしとは?
国が示す住生活基本計画では、「誘導居住面積水準」を定めています。
豊かな住生活の実現を前提とした住宅面積の水準のことで、都心部のマンションを想定した「都市居住型誘導居住面積水準」と、地方や郊外の一戸建てを想定した「一般型誘導居住面積水準」があります。
2人世帯の都市居住型誘導居住面積水準は55㎡となっています。
ちなみに、3人世帯の水準は75㎡となっており、供給数の多い70㎡台の住戸はこの基準に該当します。
40㎡という広さはこの基準に照らし合わせると少し狭いということになります。
しかし、健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な面積とされる「最低居住面積」は30㎡となっており、その水準は満たしています。
40㎡の具体的な広さと間取りは?
40㎡という広さは畳数で換算すると約24畳になります。
しかし、キッチンやトイレ、浴室などのスペースを差し引くと、居住スペースは16畳ほどになります。
また、マンションの場合はコーナー部分の柱の一部が占有部分に含まれているため、実際に使える面積は2~3㎡小さくなることがあります。
具体的な間取りとしては、1LDKタイプが多くなります。
LDK12畳+居室4畳
LDKは10畳以上あればコンパクトなソファなどが配置しやすくなります。
LDK10畳+居室6畳
居室にダブルベッド以外の家具を置きたい場合は6畳以上のスペースが必要です。
DK8畳+居室8畳
居室に収納家具などを配置したい場合は、LDKにソファが配置しにくくなります。
収納スペースも十分とは言えないため、荷物が少なく、寝室が同じというご夫婦や、共働きで家にいる時間が短い方などにおすすめの広さです。
また、45㎡ほどあればもう少しゆとりが出てきます。
価格やランニングコストが抑えられる
コンパクトな住戸は、占有面積の広い住戸と比べて管理費や修繕積立金の負担が少なく、立地条件の良い人気のタワーマンションでも価格が抑えられています。
また、そのような好立地の物件は築年数が経過しても価格が維持されやすい傾向にあります。
コストや資産価値の面からもメリットが大きく、広さを妥協しても立地条件を優先したいという方におすすめです。
住宅ローン控除が適用される
住宅ローン控除とは、年末の住宅ローン残高の1%が、所得税から最大13年間還付されるという住宅購入者向けの税制優遇です。
もともとは延べ床面積50㎡以上の住戸が対象となっていましたが、単身世帯の住宅購入が増えたことを背景に、2021年度の改正で40㎡以上まで対象が緩和されました。
2人世帯の最低居住面積は30㎡ですが、住宅ローンを組む場合は税制優遇が適用される40㎡以上の住戸がおすすめです。
50㎡の部屋での2人暮らしとは?
先ほどご紹介した「誘導居住面積水準」では、2人世帯の水準は55㎡となっており、50㎡は2人暮らしにちょうどいい広さと言えます。
50㎡の具体的な広さと間取りとは?
50㎡という広さは畳数で換算すると約30畳です。
このうち、キッチンや浴室、トイレなどの水回りのスペースが約8畳とすると居住スペースは約22畳となります。
具体的間取りとしては、広めのリビングがある1LDKか、一般的な2LDKタイプが多くなります。
LDK16畳+居室6畳
LDKが14畳以上あれば、少し大きめのソファや観葉植物などが配置しやすくなります。
ダイニングテーブルも4人掛けが配置しやすくなり、来客時の対応もしやすいでしょう。
LDK14畳+居室8畳
居室が8畳あればダブルベッド以外の家具などが配置しやすくなります。
LDK14畳+居室6畳+WIC
ウォークインクローゼット(WIC)があれば、収納家具を置く必要がなくすっきりとします。
LDK12畳+居室5畳x2
LDK12畳+居室6畳と4畳
居室が2つあれば、夫婦で寝室を分けたり、1部屋をテレワークスペースにすることもできます。
寝室以外にもう1部屋必要という方や、夫婦で寝室を分けたい、それぞれの個室がほしいという方におすすめです。
また、40㎡よりは収納スペースがとりやすいため、寝室は1つで良いけれど、収納はしっかりほしいという方におすすめの広さです。
また、居住誘導面積で示される55㎡という面積は、3~5歳児が1名いる場合にも適用されます。
そのため、今現在は考えていないけれど将来子どもが生まれる可能性があるというご夫婦や、ペットを飼っている方にもおすすめの広さです。
2LDKなら賃貸に出すときにも有利
2LDKは賃貸物件の需要も大きい間取りです。
小さな子どもがいる世帯や、シニア世帯、広めのスペースがほしい単身者など対象となる層が広がるため、万が一将来住まなくなった場合でも比較的貸しやすいというメリットがあります。
登録免許税の軽減措置がある
住宅ローン控除の対象は40㎡以上であるため当然該当しますが、住宅の面積が50㎡以上の場合は所有権や抵当権の登記にかかる登録免許税が軽減されます。
軽減の内容は以下のとおりです。
●土地の所有権登記にかかる登録免許税 2%→1.5%
●建物の所有権登記にかかる登録免許税 0.4%→0.15%
●抵当権設定にかかる登録免許税 0.4%→0.1%
60㎡の部屋での2人暮らしとは?
2人世帯の「誘導居住面積水準」は55㎡ですから、60㎡は少しゆとりある広さであると言えます。
60㎡の具体的な広さと間取りとは?
60㎡という広さは畳数で換算すると約37畳になります。
この広さの物件は浴室やキッチンもゆったりと作られていることが多いため水回りのスペースを約10畳とすると、居住スペースは27畳となります。
具体的な間取りとしては、かなりリビングが広めの1LDK、一般的なの2LDK、コンパクトな3LDKが多くなります。
LDK18畳+居室7畳+WIC2畳
広めのLDKがあれば、大きなソファーを置いたりホームパーティもしやすくなります。
LDK14畳+居室6畳x2+収納1畳
居室にそれぞれ収納があれば家具などを置く必要もなくゆったりとスペースが使えます。
LDK12畳+居室5畳x3
居室が3室あれば、寝室を分けた上で、さらにテレワークスペースや荷物部屋などを設けることができます。
寝室以外にも書斎が必要な方や、寝室を分けてリビングもゆとりがほしい方、将来家族が増える可能性がある方などにおすすめです。
将来売却か賃貸に出すことを検討しているなら60㎡台がおすすめ!
60㎡という面積は、広めのスペースがほしい単身世帯、シニア夫婦、子どもが1~2人のファミリー世帯、ひとり親世帯、兄弟姉妹、セカンドハウスと守備範囲が広いことが特徴です。
東京23区内のマンション価格は年々高騰しており、サラリーマンの所得では人気の立地の70㎡台住戸には手が出にくくなっています。
70㎡では広さを持て余すというシニア層にとっても、60㎡というのは思い入れのある荷物を処分しなくて済むちょうど良い広さなのです。
そのため、将来賃貸に出す、または売却するという選択肢を見据えている場合は、60㎡台がおすすめです。
まとめ
2人世帯が快適に暮らせる面積について、詳しく解説しました。
都心部のマンション価格は高騰し続けていますが、供給数の多い70㎡の住戸は手が出ないという場合でも、2人世帯であれば40~60㎡前後で快適に暮らすことが可能です。
一度コンパクトな間取りをチェックしてみてはいかがでしょうか?
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら