マンションの購入を検討すると、修繕積立金という費用を目にすることが多いかと思います。
具体的にどのようなものかを把握しておかなければ、思いのほか高い金額を支払うことになってしまうこともあります。
そのため、ここではマンションの修繕積立金について解説していきます。
どれくらいの費用が相場になるかなど、参考にしてください。
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まず、修繕積立金はどのようなものかなどを解説していきます。
修繕積立金とは
修繕積立金とは、建物の壁や屋上、エントランス部分など、共用部分の維持、修繕をおこなうために定期的におこなわれる大規模修繕のために集める資金のことです。
毎月一定の金額を積み立てるため積立金という名前がついています。
大規模修繕は10年や20年など、数十年後に修繕がおこなわれるのが一般的です。
金額が毎年上がったり、上がらない代わりに一時金としてまとまったお金を請求する場合もあります。
管理費との違い
修繕積立金とは別に、管理費も支払っていかなければいけません。
同じものに感じる場合もあるかもしれませんが、管理費と修繕積立金は別物です。
管理費はエントランスや廊下など、共用部分を普段から維持、管理するために必要な資金で、修繕するためのお金ではありません。
維持と修繕はまた別のもので、何十年も経ってしまうと建物は維持しきれなくなり、修繕していく必要があります。
そのため、管理費と修繕積立金は別の枠として扱われています。
積立をおこなう目的
大規模修繕という名前だけあり、内容はかなり大がかりなものになります。
マンション全体を落下防止シートで覆い、外装や内装など、マンションのありとあらゆる部分を直していくことになります。
そのため、修繕には数百万円、数千万円、場合によっては億の金額まで必要になってきます。
それほどの大金を急に用意することは難しいため、毎月少しずつ積み立ててもらうようになっています。
このお金を支払うことによって、快適なマンションにいつまでも住んでいられる状態になります。
マンションの修繕積立金の適正値
ここからは、修繕積立金の適正値などを解説していきます。
平均
修繕積立金の平均はおよそ1万円となっています。
管理費もおよそ1万円程度になっている場合が多いので、毎月2万円の費用がかかると思っておくとよいでしょう。
そのため、適正値はおよそ1万円、誤差はだいたい1,000円程度と考えておくとよいと思います。
値上がりの可能性がある
修繕積立金はかならず毎年同じ額になるという保証はありません。
状況によってはさらに高くなる可能性もあります。
これは、今まで積み立てていた金額が安すぎて、見積もりで予算が足りない計算になってしまったなど、さまざまな事情がからみあっています。
築年数が長ければ長いほど、その分直さなければならない部分も多いので、積立金も高くなる傾向があります。
安すぎも注意
修繕積立金をできるだけ払いたくないと思い、安いマンションを購入してしまうと、入居後に高くなってしまうということも考えられます。
極端に安すぎると修繕するのに予算が足りなくなるのがほとんどなので、高い確率で値段が上がると思われます。
また、最初から値上がりの告知をしている場合もあれば、住みはじめてから急に値上がりの告知がある場合もあるので、予防策は契約前に積立金の額を確認し、安すぎる場合は事前に聞くと良いでしょう。
築年数が浅い物件も注意
築年数がまだ浅い物件だと、長期修繕計画が甘く見積もられている場合があります。
実際、築年数が浅いとまだまだ部屋が綺麗で、住みたくなる方も多いのではないでしょうか。
それに加え修繕積立金も安ければ何が何でも住みたいと思う方が増えていきます。
しかし、住んでから10年経ったりすると、長期修繕計画の見直しがおこなわれ、修繕費用が足りないと言われてしまう場合がほとんどです。
結果的に、毎月の支払い金額が倍になったり、2万円以上値上がりするという事例もあるほどです。
築年数が浅く、かつ積立金の額が極端に安すぎる場合は注意して、それでも新しい部屋に住みたいという場合に選ぶようにしましょう。
修繕費は年々値上がりしている
一部のマンションにかぎった話ではなく、全体的に修繕費の相場は上昇傾向にあります。
人口減少や少子高齢化が原因となり、修繕をおこなう職人が減っていることが値上がりの要因とも言われています。
極端に安いときは注意が必要ですが、少し高い程度であれば、時代の流れとして受け入れたほうがマンション選びもスムーズになるかもしれません。
マンションの修繕積立金の積立方法
次にマンションの積立金の積立方法について解説していきます。
段階増額積立方式
こちらの方法は、時間の経過とともに費用が増額していくものになっています。
一般的に物件というのは古くなればなるほど修繕の必要が出てくるので、積立金が一定だとどうしても計算が合わなくなってしまいます。
それを防ぐために少しずつ増額をしていく方法で、修繕積立金のなかではもっとも多い方法でもあります。
そのときに住んでいる人が、そのときに必要な資金を支払うという考え方なので、とくに不満なく住む場合が多いようです。
しかし、住んでいる人が数年後にマンションを売却したり、退去したりする予定がない場合、この方法は負担が大きくなってしまいます。
老後まで同じマンションに住もうと思うと、老後もどんどん積立金は大きくなっていくので、結果的に家計が圧迫され、生活がままならなくなる可能性があります。
それを懸念して増額のタイミングをずらすマンションもありますが、それも結局先延ばしをしているに過ぎないので、将来的にのしかかる費用が変わるわけではありません。
長期的に住んだり、永住する予定がある方にとってはデメリットの多い方法になるので注意しましょう。
一時金
毎月の積立金は一定だけど、大規模な修繕を目前にしたとき、一時的に徴収するまとまったお金のことを一時金といいます。
毎月の積立金が一定なのがメリットですが、何年かに一度だけある程度まとまったお金が必要になるのがデメリットです。
一時金の金額はマンションによって異なり、高い場合だと100万円程度が徴収されえる場合もあるようです。
どれくらいの金額が必要になってくるのか、契約前に確認をしておくことが重要です。
基本的には居住年数にかかわらず一時金は全員一律となっている場合が多いですが、これも管理組合によって違いがあるので確認が重要です。
均等積立方式
こちらの方法は、期間中の推定工事費の累計額を出し、その額を月数で割って積み立ててもらう方法になっています。
国土交通省も推奨している方法で、この方法なら急に一時金が発生したり、値上がりがする心配がありません。
しかし、これがもっとも多くないということは、まだ完璧にこの方法が確立しておらず、現実は急に値上がりせざるを得ない状況になっているということかもしれません。
もしも均等積立方式を採用しているマンションがあれば、検討材料のひとつとして内見などおこないましょう。
まとめ
マンションの修繕をおこなうのは大規模かつ多額の資金が必要になり、そのマンションに住む以上はそれに協力する必要があります。
とはいえ、不当に高すぎる資金を支払う必要はないので、適正値を把握し、払ってもいい金額を提示してくるマンションを選びましょう。
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